舟底構造で千年建築をつくる

2011.10.14

地盤の悪いところでも千年耐える建築にするには、舟底の形をした基礎構造がいいだろう。地震がきても、筏のように水の上に浮いていれば被害は少ないからだ。戦後に建設された広島県庁の基礎部分は、舟底の形をしている。扇状地に市街地が広がる広島は、地面を少し掘ると川砂だから、大きな地震がきたら砂が液体のような動きをする。これが液状化現象であるが、このとき、基礎が舟の形をしていれば変形に追従できるわけだ。画期的な基礎構造のデザインといえる。舟底の形も双胴船の形にすれば、さらに安定感が増してくる。東京・新木場の木材工場では、長い基礎杭を地中に入れて高いお金を払うよりも、大きな穴を深く掘り、そのなかに材木の破片をたくさん積め込んだ基礎をつくった。そうすると、地盤が木材の浮力で支えられるので地盤沈下を抑えられると考えたのだった。木材は、水の中につかっていると耐久性は非常に高い。千年間もたせる建築といっても、すべてハイテクの材料ではなく、既存の方法を改良しながらでもいろいろなことができる。過去の工法のいいところに、ミレニアムに耐える素材を組み合わせれば、千年住宅は完成してゆく。

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